名古屋陶磁器会館物語 雑誌を出版する

ファッションデザイナーのグリグリさんのもとで働いていたペイペイさんと
デザイナーのマッチャン、その友人数名と京都の友人の陶芸家、斎藤君のところへ遊びにったり、
設計士のバタッチとヤマッチのところに新しく入ったヨネヨネ君とポコポコ君と仲良くなったり、
ぼくの人間関係は名古屋陶磁器会館内の交友が中心となりつつあった、さらに、
ぼくが勤めていた業界新聞にも、齋藤君の紹介でグッチチが新しく入社、
グッチチがまたすぐに名古屋陶磁器会館内の人たちと親しくなり、
殻に閉じこもりがちだったぼくの人間関係は、何だか知らないうちに、いろいろ広がっていったのだった、、

一方、ぼくは、心の中の不満がどんどんと蓄積されていくのを感じていた、

ぼくは誰かを取材して文章にまとめる
そんな仕事がしたいと漫然と思っていた、
陶器の業界新聞はそれに近いといえば近い仕事だったが、
何かが欠けていた、
その欠けているものが何かはわからなかったけれども、
不満はどんどんと溜まっていき、
この不満をどうにかしないと一歩も前には進めないような
そんな気分になっていた、、

不思議なことに、
こうした仕事に対する不満は、
名古屋陶磁器会館の友人たちと接するほどに、
より増していったのだった、
おそらく、彼らはあんなに充実した仕事をしているのに、
自分は不満を抱えたまま、満足できない仕事を続けている、
そんなコンプレックスのようなものがあったのではないだろうか、、

だから、
ぼくは、もうどうなってもいいや、と思った、
どんなに批判をされ、笑われようと、
あるいは無視されようと、
まあ、どうでもいい、
とにかく、やろう、と

昔からずっと頭の片隅にあった、
自ら雑誌を出版する
そんな妄想を実現するために
動き出そう、、

ちょうどその頃、
デザイナーのマッチャンの弟のケンケンが暇そうにしていたので、
なんか雑誌を出版したいんだけど、
手伝ってくれないか、と相談すると、
気軽に、いいすよ、という感じで承諾してくれた、

そんなふうに、
ぼくは、そろそろと、
雑誌出版に向けて動き出したのだった、、、

🔸 一応、名古屋陶磁器会館物語はこれで終わります

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