久しぶりに多治見の町を訪ねたら、
道に迷ってしまった。
ぼくが毎日名古屋から多治見へ通っていたのは20歳代前半のころだ。
通っていた先は多治見市陶磁器意匠研究所という
なんとも不思議な学校だった。
大学を卒業後に道に迷っていたぼくは
この学校に入って、
陶器についていろいろ学ぶことになるんだけど、
そこで出会ったのが
柴田雅光という、
これまたなんとも不思議な男だった。
柴田雅光も大学を卒業後に意匠研究所に入ってきたが、
ぼくと異なるのは、多治見の隣の土岐の窯元の跡継ぎという点だった。
当時の意匠研究所は、そんな地元の跡継ぎが多く、
ぼくのような地元に何の関係もない人間は少数派だった。
まあ、とにかく、柴田雅光という男は陽気だった。
それまで出会った誰よりも陽気だった。
いま、振り返ってみると、
意匠研究所の2年間は、
柴田雅光の陽気さに圧倒されて過ごした時間だったかもしれないなあと思う。
卒業後は、お互いにいろいろあって、
柴田雅光は窯元を継ぐとともに、
自分の作品づくりにも、はげんでいくようになった。
その作品は、この男の陽気さがそのまま表れたような
なんか心を軽くしてくれる雰囲気のあるものだった。
今回、多治見のギャラリーヴォイスで
柴田雅光も作品を出品している展覧会が開催されていたから、
そこで待ち合わせて、話を聞いた。
といっても、作品づくりの話ではなく、
最近景気どう? とか 大阪万博は失敗するな、とか
そんな話ばかりだったけれども、、
まあ、でも、道に迷っている人は、
柴田雅光の陽気な器を使うと、
道に迷っていることなんて、どうでもよくなって、
まあ、なんとかなるさという気持ちになれるかもしれない。
そんな器は、探すと、なかなかないんだよなあ、、
🔸柴田雅光のマグカップとお皿を、kinjoショップで販売することになりました。
のぞいてみてください。
柴田雅光のうつわ