オニオングラタンスープが食べたい!

あの店のあれが食べたい、
あれが美味しいんだよなあ、
やっぱりあの店のあれじゃなきゃ、
といった食べ物がある人も多いのでは、、

ぼくは場合は、、考えてみたけれども、
特にないなあ、、
その時、その場所で、
美味しいなあ、と思いながら幸せを感じているものの、
あの店のこれ、というものは、思い浮かばない、、

だいたい味の正確な記憶はすぐに薄れてしまう、、
確か美味しかったはず、、
あれは美味かったなあ、
という微かな感動は残っているものの、、、
どんな味だったか、舌と頭はほとんど憶えていない、、

大学時代、キャンパスに生えていたアスパラを抜いてきて、
バター炒めした時、
驚くほど美味しかったという記憶はあるものの、
その味を正確に憶えているかと言われると、
うーん、わからない、

仕事で佐賀県の香蘭社へ取材に行ったとき、
連れて行ってもらった寿司屋さんで食べた
中トロの握りが死ぬほど感動した味だったということは
頭に残っているものの、
その味を頭に再現できるかというと、
無理である、

それが普通でしょ、と思っていた、

しかし、ももさんは違うのだった、

あの時食べたあの料理の味を
正確に頭に再現できるらしいのだ、
いや、それはすごいと、ぼくは思った、、
しかし、ちょっと待て、普通はどうなのだろうか、、
もしかして、多くの人は、そんなことができるのかもしれない、、
ぼくがトンチンカン野郎なのか、、
それとも、ももさんがすごい才能の持ち主なのか、、

その日、ももさんは、
文化洋食店のオニオングラタンスープが
どうしても食べたいと思った、
文化洋食店は、名古屋の地下鉄・池下駅から歩いて10分ほどにある本店のほかに、
千種や名鉄百貨店の店など、名古屋に6店舗を展開している洋食店である、
そこのオニオングラタンスープが絶品なのだった、、

本店は並んでいることが多いので、
わりとスムーズに入れる千種の店へ、
ももさんは、オニオングラタンスープとカニクリームコロッケ、
それからサーモンマリネ、タンシチューなどを注文した、

オニオングラタンスープは、
玉ねぎの甘さが身に染みて、
頭の記憶通りのたまらない美味しさだった、、
それからカニクリームコロッケも、
サーモンもタンシチューも、どれも心が温まる味、

食べたいと思った時に食べたいものが食べられる幸せを、
ふんわりと感じた、ももさんであった、、

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