魔法のように食べる

ももさんは、たくさん食べるのに
あんなにほっそりとした体形をしているのは、なぜなのか。
それは人間の不思議さのひとつに数えられるかもしれない。
また、あんなにたくさん食べるときも、
たくさん食べているという雰囲気が全くないのは、なぜなのか。
いつの間にか目の前に食べ物が現われ、
いつの間にか目の前から消えていく。
これもまた、人間の不思議さのひとつといっていいだろう。

ももさんは、冬の寒い日でも、
コートの下は薄い布のワンピース一枚という格好が多い。
それは厚着をすると食べにくくなるし、
なによりおいしく食べられないからだ。
これはどうかな、不思議さのひとつといっていいかどうか、、、

そろそろ冬が終わり、春が近づいているから、
心残りがないように、おでんを食べる。
これはあまり不思議さは感じられない。

名古屋の地下鉄・桜通線の国際センター駅から歩いて数分
「那古野サルーン」というおでん屋さん。
レタスやトマトなどの野菜のおでんから
ダイコン、卵といった定番、
明石焼や牛ホルモン、豚しゃぶといった変わったおでんまでいろいろある。

ももさんは、豚しゃぶのおでんが気に入ったようで
三人前を、まるで魔法のように食べた。
ただ、このお店、料理が出てくるまで少々時間がかかったため、
ほんの少しだけ機嫌が悪くなったももさん。
かといって早すぎてもだめだから、
なかなか難しい。

食べたいときにちょうどいいタイミングで食べることができる
というのが理想だが、
人生と同じでなかなかそううまくはいかない。

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