昨年一度訪れた広島県の福山市へ、もう一度行ってきたのである、
朝の7時過ぎの新幹線に乗車しないといけないので、家を6時半くらいに出て自転車の人となり、、、
JRの新守山駅の駐輪場へ、そこでマナカに1000円をチャージして、
駅のホームに登ると、、、結構な人がホームにぼんやりと立っているのではないか、
こんな時間帯に、こんなにたくさんの人たちが電車に乗るのである、、
毎日毎日、仕事に向かうために、、朝早くから、
ぼくの知らないあいだにたくさんの大人たちが働きに出かけていたのである、、
電車の中では、ぼくの目の前に座るおじさんが、眉間にしわを寄せ、ものすごく怖い顔で辺りを見回している、
朝から何か気に障ることでもあったのだろうか、それとも、もともとそういう顔のおじさんなのだろうか、
それにしても睨み付けるなあ、、
隣の隣の隣の人が立っただけで、なんだばかやろうという顔で睨み付ける、
うーん、怖い、、、
そのおじさんは金山駅で降りて行ったけれども、、たぶん、今日一日、ずっと怖い顔で働くのだろう、、
あの怖い顔で、、どんなふうに笑うのだろうか、、眉間にしわを寄せて笑う顔を、ちょっと見てみたい気がした、、
名古屋駅に着くと、、待ち合わせの時間までに少しあったので、マクドナルドで朝食、
ここもすごい人だかりである、ぼくを含めたぼけた顔の男女がハンバーガーにぱくついている、
すごいのは、スタッフのおじさんである、、
256番の人、はい、ありがとうございます、257番、はい、258番、
次々と出来上がるハンバーガーの番号を大きな声で読み上げるのである、、
それを無表情の男女が受け取っていく、はい、1256番、、、、
まだ6時台だけれども、、この先も、おじさんは一日中、休むことなく、
ずっと番号を読み上げていくような気がした、、
すごすぎるよ、おじさん、
そんなタフなおじさんのいるマクドナルドをあとにして、待ち合わせの銀時計の前あたりに陣取ると、
ぼくの目の前で、大学生くらいの若い男二人が、何やら話している、
二人とも登山に行くような大きなリュックを背負っている、、
しばらくすると、その一人が、真っ黒い顔で「じゃあ、また来週ね、お疲れ様」と手を挙げて去っていった、、、
また来週、、、、、
毎週、登山に行っているのだろうか、、
大学生の登山部なら、わからなくもないけれども、、、どうもそんな雰囲気でもなさそうである、、
登山が趣味の二人か、、、しかし、来週の登山まで会うことはない、そんな雰囲気である、、
しかも、、、こんなに朝早く下山するというのも妙なものである、、
下山して、一泊して、名古屋で朝早く別れるというのも、さらに妙である、、
登山ではないとしたら、では、なんだろうか、、謎は深まるばかりである、、、
走っていて、肩をつかんで、「来週とは、、どういうことですか?」と聞きたいくらいである、、、
その後、待ち人来りて新幹線の人となる、
福山まで約2時間である、
ぼくは内田百閒の貧乏話というか借金話を読む、、
しかし、百閒先生は、どんどんお金が無くなっていくなあ、、、
お金はただたんに百閒先生の目の前を通り過ぎていくだけである、
それを、どうしたもんかと眺めている姿がおかしい、、
お金の苦労という点では、ぼくも同じである、
入っては出ていき、入っては出ていく、どうしたもんかね、、
たぶん、ぼくのような人間は、お金の苦労は死ぬまで続くのである、
ま、それは致し方がないのだけれども、

さて、福山では鋳造の会社の経営者の話を聞き、
これがなかなか面白い話だったのだけれども、そのあと、その会社の社員食堂で昼食をいただいた、、、
これがまあ美味しくて、毎日、こんな美味しい昼食を食べられる社員は幸せである、、
厨房のスタッフはすべて社員で、、
同僚の社員に美味しいご飯をたくさん食べてもらうことに常に工夫を凝らしているという、、、
いいなあ、美味しいご飯は、人生の背骨である、、
そのあとは、もみじ饅頭のお土産を買って、また福山から新幹線の人となり名古屋へ、、、
2時間、またも百閒先生の借金話を読む、、
名古屋駅に到着後は、どっかにお金が落っこちてないかなあと探しながら、
中央線に乗り換えて新守山駅へ、それから自転車に乗って自宅へ到着、、
きっと、マクドナルドのおじさんは、まだ番号を読み上げているだろう、、、
あのおじさんは、眉間にしわを寄せながら笑っているかもしれない、、、
リュックの彼らは、今頃は何をやっているのだろうか、、、


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