三郷陶器の碗皿たち その3

陶器の食器には、洋食器、和食器を問わず金がよく使われる。
碗皿、カップ&ソーサー、コーヒーカップ、ティーカップ、
まあ、いろいろな呼び方はあるけれども、
磁器という素材のカップや皿には、たいてい金の上絵付が施される、

カップや皿の縁に金線が絵付けされているものを、
多くの家庭には1客くらいあるのではないだろうか、、

ただ、この金がなかなか難しいのだ、
難しいというか、
金の使い方次第で、
そのカップや皿の価値というか、品というか、
いいなあと感じるかどうかの決め手となるというか、、

とにかく、つくり手にとって、
金の使い方、絵付けの仕方は
センスが問われるものなのである、、、

業界新聞に勤める前に、
ぼくは多治見市内の、
ある食器メーカーのデザイン室に勤めていた、、

その頃は、パソコンなんてないから、
画用紙に水彩で花柄などを描いていたのだけれども、
なんでもかんでも、カップの縁には金を施しておけばいい、
というのは、ちょっと違うんじゃないかなあと思っていた、、、
転写紙で絵付けする場合は、
カップの縁の処理は、なかなか難しい問題ではあるけれども、、、

この山田さんの三郷陶器のコレクションの碗皿たちは、
金の使い方がいいなあ、と思う、
カップの形状とデザインと金色が
バランスがとれている、
なんとなく控え目だし、、、

金の使い方は本当に難しい、、、

昔、誰かの作品で、
カップの高台の裏の部分に金を施した作品があったけれども、
あれもなかなか良かった、、、
金腐らしとか金蝕と呼ばれる技法で金彩した食器も
使い方によっては、すごく品のある雰囲気が出る、
そんな技法で絵付けしているところは、
もうほとんどないけどれども、、

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