暮らすように染め、織る

ぼくの勝手な思い込みで、染織、とくに糸を染めるという行為は、都市の中心地ではなく、
ちょっと郊外というか、人があまりいないところでやるものだと思っていた、、、
しかし、今回、ハルン染織物の春日麻衣子さんと話して、全くそんなことはないことを知った、
それどころか、春日さんの話や所作から、
むしろ都市の中で、糸を染め、織る暮らしの豊かさを感じたのである、、
そんな春日さんと雑談をしてきた、、

文 小出朝生   写真 松永賢(少しだけ小出朝生)

陽が当たる気持ちいい場所

長い時間が経過してしまったような、、そうでもないような、、
そんな不思議な、おぼろげな記憶になってしまったが、
染織作家の春日麻衣子さんを、画家の松永賢と一緒に訪ねたのは秋だった、、

「本山のバー BARハコニト」の高橋さんの話を聞きにいったときに、
ちょっと時間が早かったので、猫洞通周辺を散歩していると、
そこだけちょっと空気が違う、映画にでも出てきそうなレトロで素敵な白い家を見つけたのである、、

その建物は染織の工房だった、
あとで検索してみると、女性の方が運営しているようである、、
なんか話を聞きたいな思ってメールをしてみると、
忘れたころに返信が届いた、、

近々引っ越すから、引っ越した後なら大丈夫、という内容だった、、
ああ、そうか、引っ越しちゃうんだな、、、
それで大丈夫です、ではまた落ち着いたころにメールをしますと返信をした、、、

話を聞いている最中、染織教室の生徒の方々がやってきて、
自由きままに作業をはじめた、友達の家に遊び来たような感じで、
リラックスして、とても楽しそうなのである、

時間が経過し、秋となって、そろそろ落ち着いたころかなと察し、
「どうでしょう」とメールをしてみると、大丈夫という返信をいただいたのである、、、

猫洞通にあった白い家では、
春日さんの染織工房、染織教室だけでなく、
春日さん主催によるいろいろなものをつくっている作家たちを集めたマルシェの開催なども行っていたようで、
その様子は今もインスタグラムで見ることができる、、

春日さんは染織の作家という側面だけでなく、人とのつながりというか、、
何かを企画運営していくということを自然に実行できる人なんだろう、きっと、そんな気がした、
決してパワフルな印象ではないが、
春日さんは人が集まる魅力のようなものをまとっているのである、、

話を聞きにうかがったのは引っ越し先の新たなところである、、
猫洞通の白い家よりは小ぢんまりとした二階建ての一軒家だけれども、
陽が当たって気持ちよさような雰囲気の良い家である、、

染織につかず離れず、なんとなくそばにいるという距離感から徐々に近づいて、
今はもはや自分そのものになった感じの春日さん、
染織教室も同じように今やなくてはならない存在で、
暮らしの一部になっていあるようである、、
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