あ、すいません

一昨年の12月30日に大動脈解離を発症し、集中治療室に入院してから、
定期的に八事日赤に通院するようになった。
まあ、病院というのは病気の人がたくさんいるというか、
付き添いの人もいるだろうけど、ぼぼ病気の人ばかりというか。
それだからなのかどうかわからないが、
エレベーターにおけるおける所作が、
スーパーやデパート、あるいは会社などとはだいぶ異なる、

あ、すいません、
ありがとうございます、すいません、
すいません、すいません、
人が乗ってきたり、降りたりするときに、
みんな、
すいません、ありがとうございます、
と言いながら、頭を下げているのだ。

ついつい、ぼくもつられて、
乗り込むときも、頭を下げながらすいませんと言い
降りるときも、頭を下げながら、すいませんと小声でつぶやく。

まあ、病院だから年齢層はかなり高めなので、
頭を下げがちだし、
ご無礼しますとか、すいませんとか、
口癖のように言うから、
みんなそれにつられるのかもしれないけど、
エレベーターの扉が開くたびに
すいません、ありがとうが飛び交うのは
ちょっと不思議な光景だなあと思う。

ま、病院は先生に診ていただくという感覚で来ている人が多いから、
なんか低姿勢になっちゃうのかもしれない。
医者嫌いのぼくでさえ、担当医の女性の先生に対して
すいません、お菓子食べてちゃってとか、
塩分もなんかとったかもとか、
あ、すいません、玉子食べちゃいましたとか、
そんな気持ちになるからなあ、

そりゃあ、エレベーターも、
すいません、って言って乗り込みたくなるよな、、、
料金の支払いの列に並び、
あ、すいません、なあんて言ったりする自分に気づくんだよねえ、、

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