家の庭である、、
これだけ雨が多いと草を刈ることができなくてぼうぼうに生えっぱなしである、、
引っ越し当初は芝生にしようかなあと考えていたのだけれども、
やっぱり茄子とかジャガイモとかネギとか、そういった食べられるものを植えたほうがいいなあ、
そんなふうに考えが変わってきたのである、、
しかし、そのうちやろうとしている間に、庭は草でぼうぼうになった、、
内装の漆喰塗りも2階の部屋以外はほぼ塗り終わってひと段落すると、
あとはそのうちやろうと思って、なかなか再開できずにいる、、、
やっぱり、そのうちやろうというのは、なかなかできないことと同義である、、
1階の和室をギャラリーにしようというのも、そのうちやるかあ、と思っていて、
なかなか始められないのである、、
そのうちやるかあ、というのがどんどんたまっていって、
たまったまま死んでしまうこともあり得るな、と最近思うのである、、
ま、それも致し方がない、、のかもしれない、、
帯広の大学時代、、、大学を受験する前か、、
高校時代の友人から、親戚が帯広で喫茶店をやっているから紹介するよ、と言われ、紹介してもらった、、
入学前だったかな、、詳細は忘れてしまったが、、、とにかく、、
その親戚がやっている喫茶店にいくと、小さくて痩せたおばさんが愛想よく迎えてくれたのである、、
以降、大学時代はずっとその喫茶店のおばさんにお世話になった、、
行くと必ずご馳走をしてくれたのである、
ぼくは1週間か2週間に1度は、その喫茶店に必ず顔を出した、、
卒業の時に挨拶をしたのかどうか、もう忘れてしまったが、、
卒業してから2、3年経って、大学の友人が帯広で結婚式を挙げるときに招待をされたので、
久しぶりに帯広の地に立った、、
ぼくはそのときまだ社会になじめず、ふらふらとした状態だったから、、
バイトでためたお金を使って帯広に向かったはずである、、、
ああ、帯広に帰ってきたなあ、、とちょっとセンチメンタル気分になっていた、、
結婚式に出席する前に、喫茶店に顔を出した、、
おばさんはびっくりして、、、元気だったかい、なんて声をかけてくれたと思う、、
そして、カウンターの奥に座り込んで、ちょっと涙を流しているようだった、、、
卒業してから一度も連絡を取っていなかったはずだから、、少しだけ気にかけていてくれたのか、、
ぼくは何の言葉もかけることができずに、そんなふうに思っていた、、、
あれから随分と長い時間が流れてしまった、、、
高校時代の友人とも音信不通になってしまっているし、、喫茶店の連絡先もどこかへいってしまった、、、
今回、帯広を訪れたとき、確かこのあたりだったはずという喫茶店の場所を一人で歩いてみた、、、
記憶はあいまいにだったけれども、このあたりだったけどなあ、、
喫茶店の名前は「まつや」だった、、
ぼくの頭の中にある記憶の場所と記憶の外観にピッタリ合う喫茶店は見つからなかったけれども、
営業はしていなかったけれども、同じ名前の喫茶店(写真)が見つかった、、、外観はちょっと違うんだけどなあ、、、
あれからかなりの時間が経っているから、建て替えたのかもしれないなあ、、、
でも、おばさんは、、、もういないだろう、、、
結婚式に出席するために帯広にいったとき、
それがおばさんに会った最後である、、
ぼくは、また会えるかもしれない、とか、これが最後になるかもしれない、とか、
そんな考えさえ頭に浮かないほど、若かった、、、
数日前、自転車で出勤する途中、
いつもの、ジミーペイジ似の若者と出会った、、
転職したのかどうかは知らないけれども、その日の朝は名鉄の電車ではなく地下鉄に駅に向かっていた、、
相変わらず、中途半端に長くぼさぼさの髪で、不格好な走り方だった、
彼を見て、ぼくは笑顔になって、なんて元気を与えてくれるんだろうと、うきうきした、
その日しばらくは幸せな気分が続いたのである、、
そのうちやるかあ、と思ってやれなくて死んでしまっても、
とくに誰も困らないしな、、
それはそれでいいのである、、


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