近所のまちのクラフトビールやさん みゃーブリュー

クラフトビールについて調べてみると、
クラフトビールに魅せられた人たちが、
自分たちのビールをつくろうと奮闘するする姿に
不思議と心を打たれる、どうしてなんだろう、、
ビールって、飲むのはもちろん美味しいけれども、
ビールをつくることも、なんか魅力的なんだなあ、きっと、、

ただ、名古屋は都市の規模のわりに、
クラフトビールの醸造所が少ないようだ、
その理由はよくわからないけれども、
これだけ暑い日々がつづくなかで、
絶対にみんなビールをたくさん飲んでいるはずだ、
絶対そうだ、間違いなく、みんなぐびぐびやっている、

名古屋のなかでも、ビールの消費量が多そうな地域の今池に、
クラフトビールの醸造所があると知り、
話を聞きたいなあと思って連絡を取ると、
快く受けていただけることになったので、ももさんと行ってきた。

みゃーブリューは、名古屋市営地下鉄・今池駅から歩いて5、6分くらい。白いきれいなビルの1階にある今池というまちは、飲み屋さんやライブハウスなどがあって、猥雑だけれども活気のあるところだ

みゃーブリューは、地下鉄の今池駅から歩いて数分のところにある、
白いビルの1階に「クラフトビール」「みゃーブリュー」と
ちょっと控えめな書体の文字看板が掲げられている。
ガラス張りの扉を入ると、
カウンターとテーブルの席があって、
そこで、みゃーブリューで醸造したビールをはじめ、
いろいろなクラフトビールが飲めるようになっている、
その店の奥には、ガラスで仕切られた醸造所があって、
大きな銀色のタンクが見える、

なんと、みゃーブリューを運営しているのは
女性二人なのだった、
醸造を担当している松本沙千(まつもとさち)さん、
それと、店長の藤原真理子(ふじわらまりこ)さん、

ビールを醸造するためのタンクの前でお二人の写真を撮ろうと思ったが、松本さんは、この日化粧をしていないということで顔を撮影させてもらえなかったので、後ろ向きで。女性二人でこれだけの設備を揃えて、店舗も運営していくのは大変なはずだけれども、それを感じさせないところがすごいと思う

看護師として働いていた松本さんが、
ワーキングホリデーを利用して
カナダ、オーストラリア、ニュージーランドとめぐっているときに、
スーパーマーケットでホームブリューイングのキットを見つけて、
ビールって自分でもつくれるんだと驚いたのが、
ビールを醸造することに興味を持ったきっかけだった、

帰国後、看護師の友人である藤原さんにビール醸造について話すと、
そこから、何かが動き出した、
藤原さんは、もともと飲食店をやりたいという夢があって、
松本さんの話が呼び水となって、
そこから一気に夢が転がり始めたという感じだろうか、、、
クラフトビールのお店を二人でやろう、
そんな共通の目標に向かって、
二人は動き始めた、

店舗の奥に醸造所があるから、それを眺めながらビールを飲む感じが、なかなか雰囲気がいい。ほんとに、ふらっとビールを飲みに来るのにぴったりな空間だ

やりたいねー、という雑談で終わらずに、
具体的に物事が進むというのは、
二人の心のなかに抑えきれない衝動のようなものがあったのか、
それとも、運命のようなものだったのか、、
または、最初は、ちょっとやってみようか、という軽い感じだったのが、
次第に本気になっていったのか、
そのへんは、渦中の当事者の二人にもよくわからないのかもしれない、、

とにかく、クラフトビールのブルワリー立ち上げに向けて動き始め、
いろいろ困難にぶち当たり、紆余曲折があったのち、
2018年、藤原さんは看護師の仕事を退職するとともに、
名古屋市天白区にクラフトビールが飲める店・BeerBarマーブルをオープンした、
一方、その間、松本さんは国内のクラフトビール醸造所を回って勉強・修業を重ねた。
本来はBeerBarマーブルに醸造所を設置する予定だったが、
タンクなどの設備を設置するには、もう少し広い場所が必要なことがわかって、
醸造設備を併設する二店舗目として、
2021年6月にオープンしたのが、みゃーブリューである。
ただ、その時点でまだ醸造所は整っていなかった、

カウンターの奥には11本のタップがって、みゃーブリューオリジナルのビールはもちろん、いろいろなクラフトビールが飲める。ビールを注いでいるところを写真に撮ろうとしたら、この日バイトのあみかさんも、ももさんも、ちょっと固まって、ハイ、ポーズのような感じになってしまった、、、

ビール醸造の修業から帰ってきた松本さんが、
みゃーブリューで、はじめてビールをつくったのは2023年の10月、
松本さんが海外でビール醸造に興味を持ってから
7年ほどの時間が経過していた、、
たぶん、夢というのは、こんなふうに実現していくんだなあ、、、

この日、ももさんが飲んだのは
みゃーブリューで醸造した「おふろあがりののみもの」というビール、
ジューシーでフルーティな香りを際立たせたSession Hazy IPAというもので、
軽くてスルスルゴクゴクいける一杯を目指したそうだ、
お風呂上がりに合いそう、ということから命名された。

みゃーブリューには、まだ早い時間に行ったから
ぼくたち二人が最初のお客さんだったが、
そのあと、ふらっと一人の男性客が入ってきて、
カウンターで好みのクラフトビールを一杯飲んで、
またふらっと出ていった、

あんなふうに、仕事帰りに
クラフトビールを飲める場所って、すごくいい、
暮らしに溶け込むクラフトビール、
みゃーブリューの松本さんと藤原さんが目指しているのは
そんな場所なのかもしれないなあ、、、

ももさんが飲んでいるのは、「おふろあがりののみもの」というビール。みゃーブリューは、ビール命名権などを特典としたクラウドファンディングを実施。そこで集まった資金で醸造設備などを整えた。みゃーブリューの挑戦が、多くのクラフトビールファンに愛されていることがよくわかる

あ、そうそう、みゃーブリューという名前の由来は、
名古屋弁の「みゃー」、ブリューは「醸造する」からつけたそうだ、
そこには、名古屋で生まれ育った二人の
「大好きな名古屋でクラフトビールを醸造する」という気持ちが込められている、

冒頭の写真は、みゃーブリューの新作ビール。松本さんは、新たに醸造するごとに若干レシピを変えるため、ビールとの出会いは一期一会となる

みゃーブリューでは、松本さんと藤原さんの二人が
クラフトビールを飲み始めて虜になったサワービールを定番にしてる。
それは酸味が特徴のビールで、
フ ルーツを同時に用いて発酵・熟成するものもあるようだ。
ぼくも、今度、
仕事帰りに、ふらっとビールを飲みに行こう。

                       (文・写真 小出)

🔸みゃーブリュー  https://www.instagram.com/mya_brew/
名古屋市千種区神田町33-5大西ビル1階
☎️052-737-6987
月曜休み
営業時間  平 日: 18:00~23:00
      土日祝: 12:00~23:00

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