ビールの世界はすごく広い   Tall Boys Brewing

クラフトビールの500ml缶

Tall Boys Brewingのネーミングのもとになった500ml缶。ぼくは手前のはちみつビールと一番右のヘイジーIPAを買って家で飲んだけれど、とにかく今までのビールとは異なる豊かな味がした

Tall Boys Brewing(トール ボーイ ブルーイング)は、
2020年に誕生したクラフトビールのブルワリー。
名古屋市南区の住宅街の中にポツンと灯りがついていて、
こんなところにあるんだと、その意外さに驚く。
でも、なんか童話の中に入り込んだような感じがして、
とてもいい雰囲気だ。

というわけで、ももさんと行ってきた、

Tall Boys Brewingの看板
Tall Boys Brewingの入口

Tall Boys Brewingの場所は、以前は鉄鋼関係の工場で、業者に手伝ってもらいながらコリンさん自らがDIYしたそうだ

Tall Boys Brewingはコリンさん、ロブさん、アレックスさんという3人によって設立された。
3人とも背が高かったこと、 それと、カナダやアメリカでは、
500ml缶のことを「Tall Can」と呼ばれていて、
そんなTall Canを提供して行きたいという思いも込めて命名、、

3人の役割分担についてはわからないけれども、
醸造を担うヘッドブリュワーのコリン・プラジェットさんは、
アメリカの東部出身で、お父さんがビールを自家醸造していたから、
幼いころからその手伝いをしていたという。

Tall Boys Brewingのヘッドブリュワーであるコリンさん

ヘッドブリュワーのコリン・プラジェットさん

日本の場合、江戸時代には、各家庭でどぶろくが
盛んにつくられていたようだけれども、
明治以降は酒税法で自家醸造が禁止になってしまったから、
家でお酒をつくるという文化がなかなかイメージできないけれども、
ビールの自家醸造って、なんか楽しそうだなあ、、

ま、とにかく、コリンさんは
ビールづくりに関しては、相当な経験者であるとともに、
ビールづくりに対する見識、それと熱い思いも持ち合わせていた、、
そんなコリンさんが、なぜ名古屋市南区でビールを醸造するようになったのか、、、

Tall Boys Brewingの醸造所とコリンさん

ップルームに隣接した醸造スペース。今の醸造の規模はまだ小さいから、もっと大きくしたい。来年からは1日2回仕込みたいと、コリンさん。来年からニュージーランドの醸造スタッフが加わるそうだ

コリンさんは、アメリカの大学を卒業後、
さらに東京の大学で学ぶため2008年8月に来日、
その大学を卒業後は名古屋の会社に就職することになった、
でも、やっぱり、ビールづくりがしたいという思いが強くなって、
前述のロブさん、アレックスさんとの出会いをきっかけに、
クラフトビールの醸造家の道へと突き進む決意をして、
Tall Boys Brewing設立へとつながっていった、、
ということらしい、

出会いと思いと偶然が重なって、
名古屋市南区の住宅街のなかでビールをつくっていることの不思議さ、
それは生きることの不思議さと、ほぼ重なっているように思う、

コリンさんは、「ビールの歴史が大好き」と言った、、、
それから、「わたしはいろんな種類のビールをつくっていきたい」とも話していて、
今までTall Boys Brewingで40種類くらいのビールをつくっているそうだ、、

Tall Boys Brewingの店内

最初コリンさんに話を聞いてから、別の日に、ももさんとビールを飲みに訪れた。平日のお店を担当している豊田さん。こんなホームページを運営しているんですと説明すると、「素敵ですね」とほめていただいた、、いい人だなあ、、

たとえば、
アルコール度数の少ないビールが流行ってきているが、
しっかりとしたビールの味わいを保ちながら、
アルコール度数を控えめにするのは、醸造家の技術の見せ所ともいえる、
コリンさんが醸造するMicro IPAは、そんなビールの一つである、

それから、ドイツビアスタイルの代表的存在のフェストビアとメルツェン
また、「ラガーも大好き」だという。
日本の大手ビールメーカーのラガーはコスト重視だけれども、
コリンさんのラガーは
醸造過程でフィルターを使わず、かつ、クリアなビールとなる、
それには経験と熟練技術が不可欠である、

Tall Boys Brewingのビールは、
名古屋市南区の醸造設備を備えたお店で飲むことができる、
常連の近所の人たちのほかに、
旅行者もTall Boys Brewingのビールを求めて訪ねてくるという、

また、全国にもビールを卸している、
とくに東京と神奈川にはたくさん卸しているそうだ、
スタッフも、ヘッドブリュワーのコリンさんのほかに、
お店担当、営業など、5人ほどいて、
わりとしっかり将来を見据えた運営がなされている、
今後は、今よりももっと大きな醸造工場をつくる予定だそうだ、

Tall Boys Brewingのタップ

カウンター奥には8本のタップがあって、その日に飲むことができるビールは変化する

Tall Boys Brewingの店内とももさん

コリンさんに知らせずに、突然、ももさんと店に伺ったものだから、豊田さんがコリンさんに知らせてくれた。すみません、コリンさん、またゆっくりビールを飲み行きます

「わたしの使命は」とコリンさんは次のように話してくれた、

クラフトビールは高級のイメージがあるけど、
本来ビールは高級なものではない、
醸造所を大きくして、たくさんつくれば、値段が下がる、
そうすれば、クラフトビールマニアだけではなく、
普通の人でもクラフトビールを飲むようになるでしょ、

ここの近所の人は、クラフトビールを飲んだことがない人ばかりだったけど、
Tall Boys Brewingのビールを飲んで、
これはビール? と驚いていた、、
それからクラフトビールファンになった、、

ビールの世界はすごく広い、
それを知らない人が多い、

それを伝え、広めていくのが、わたしの使命、

「使命」という言葉が出てこなくて、
検索してやっと見つけて
そう、使命、
と言ったときのコリンさんの顔がとても良かった、

Tall Boys Brewingのビール
Tall Boys Brewingのいろいろな500ml缶

ずらりと並んだTall Boys Brewingの缶ビールたち。ビールの世界って、ほんといろいろなんだな、、

名古屋の地で、アメリカ人のコリンさんが、
そんな使命をもって、ビールづくり励んでいること、
それはとても光栄なことだし、
勇気づけられることだ、

JR笠寺駅から歩いてすぐの場所だから、
またゆっくりビールを飲み行こうと思う、

🔸Tall Boys Brewing 愛知県名古屋市南区松池町2-28-1

名古屋では、南区のお店の以外でも、Tall Boys Brewingのビールを飲むことができる
たとえば、
街と珈琲マチ・スタンドmotokasaMidtown BBQ Nagoyaクラフト酒場 ゲント
ビールコーヒーウチヤマなど、

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