読書はその時その時の体験

一番最初の読書体験って、どんなだったろうなあ、と
ふと考えてみた、
最も古い読書に関する記憶というのは、、、、
小学校3年か4年の夏休みの宿題の読書感想文のために読んだ、
宮沢賢治の「セロ弾きのゴーシュ」だったような気がする、、
とくに感銘を受けた記憶はまったくない、、
というか、どんな感想を持ったのか、
その時の気持ちは、少しもぼくの頭の中に残っていない、、、

それから読書に夢中になったということもなく、
普通の小学生として過ごして、
中学校もバカみたいに遊んでばかりいた、
読書との再会は高校に入ってからだ、
夏目漱石の「こころ」に衝撃を受けて、
漱石の作品を片っ端から読んだ、
それからやっぱり太宰治、坂口安吾、、、

大学のときにどんな本を読んでいたかは忘れてしまったが、
まあ、同時代の作家を適当に読んでいたように思う、
大学卒業後にぼくを救ってくれたのは、
岸田秀の「ものぐさ精神分析」、
このときの読書体験が強烈だった、、
本って、人を救ったりすることができるんだなあ、と思った、

でも、あんな読書体験は、それ以降ない、
それからは、もっぱら、
推理小説かハードボイルドばかり読んでいた、
レイモンド・チャンドラーの「長いお別れ」を読んだのがきっかけで、
マイクル・Z・リューインなんかもよく読んだ、
その頃は、映画もよくレンタルしていた、
ほぼ毎日、レンタルしていた、
むさぼるように推理小説を読み、映画を観ていた、
ちょっと病的だね、

読書って不思議で、
あのとき、漱石や太宰を読んだ衝撃、
岸田秀の本を読んだ時の解放感は、
二度と味わうことができない、
その意味で、
本との出会いは一期一会だし、
読書はその時その時の体験なんだな、、、と思う、

あまり同時代の作家に夢中になることはなかったけれども、
あ、そうだ、大学生の時に
小林まことの「1・2の三四郎」、
社会人になってからは、
高橋留美子の「めぞん一刻」には夢中になった、
音無響子さんに恋してたなあ、、、
あんな気持ちになることも、
もう二度とないだろう、、、

本を読んで衝撃を受けて、
本を読んで救われ、
涙し、笑い、どきどきして、恋をした、、
トンチンカンな人生を歩んできたけれども、
もし、本との出会いがなかったらと、
考えるだけでもぞっとする、
そんな人生は考えられない、、
トンチンカンだけどね、、、

だから、
ちょっと、なんか、
残りの人生も、
昔のようにガツガツはできないけれども、
のんびりと、、
本と一緒に生きていきたいなと思う、

人生を楽しもう!

🔸AIでイラストを描いてみた

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