とことん役所に絞られてたのである、、、
ちょっと手伝っている仕事があって、その仕事が役所の許認可が必要な仕事で、
5年1度、役所から役人が派遣されてきて、色々調べられて、
ここはどうですか? ちょっとこのデータの根拠を見せてもらえますか?
なんていう質問をずっと受け続けるのである、、
みんなそんな仕事の担当になるのは嫌なんだけれども、
ぼくは農業系の大学を出ているので、その担当の資格をわりと得られやすいことから、、
その担当者として任命をされたわけである、、、
しかし、今回の役所から派遣されてきた役人が、、、
一人は30代前半くらい、まさに成田悠輔そのものの、自分か賢いと思っている理路整然野郎である、、
もう一人が20代半ばくらいの無表情な女性である、
これがまた話し方は優しいのだけれども、一切妥協を許さず、
とにかく杓子定規に規則を押し付けてくるツワモノである、、、
この二人がタッグを組んで、ぼくに証拠を出せと迫ってくるわけである、、
ぼくにとって、一番苦手な分野が、、、証拠を出せ、という分野である、、
そう言われても、、、そうなんだからしょうがないじゃないか、、
なんで証拠が出せないんですか?
だから、ぼくの辞書に「証拠」なんて言葉はないんだって、、、
とは、流石に言えないけれども、
いやあ、困った、、、と、う~んと唸っていると、、、
相手も、う~ん、と唸るしかなく、、、
部屋が、う~ん、という唸り声で、どんどん重苦しくなっていくのである、、、
結局、現場に派遣されてきた役人二人は、、その日は、なんの成果も得られずに帰っていったのだが、、
本当の地獄は、、、そこから始まっていったのである、、
あの資料をいついつまでにもってこい、
で、その資料を持っていくと、、ここが足りない、修正していついつまでにもってこい、、
そんなやり取りが延々と続くのである、、
ぼくは、もう勘弁して、、、と叫びたいのをぐっと抑えて、すみません、と頭を下げて、、、
ここの部分の資料が足りませんから、次までに持ってきてください、、と
涼しい顔で20代の女性役人に言われて、
ぼくは、ぺこリと頭を下げる、
こんな死にぞこないの親父をいじめて何がおもしろいんだ、、若者よ、、、
この1ヶ月間、そんなことの繰り返しで、、、
kinjoの更新が前よりも少なくなったのは、そういう理由からである、、、
ぼくはそのストレスから、体重が2キロほど減ってしまったのである、、、
まあ、逆に身体は健康的になったとも言えるのだけれども、、
とにかく、最近の若者は親父をいじめ過ぎである、、
もっといろいろ察するべきである、、
言い換えれば、愛情が足りないといえばいいいか、、、
成田悠輔に似た理路整然役人は、、、最後の方は苦笑いをしながら、、、
しょうがねえなあこいつは、、という感じだったが、、、
20代の規則第一主義女性役人は、最後まで規則通りの厳しい対応だった、、、
が、しかしである、、、
ぼくの一ヶ月の厳しい戦いは終わりを告げたのである、、、
役人二人は、最後には、まあ、このへんで許してやるか、、という態度で、
これがほしいんだろ、お前は、、という感じで、
許可証をくれたわけである、、、
これで、ぼくの役目は終わった、、、
もうここからは自由である、、
何をやったっていいし、何をやらなくてもいい、、
あとは死を待つのみである、、、
成田悠輔に似た理路整然役人が、最後に、、、
また5年後、ちゃんと確認しますからね、と念を押してきたのだが、、
5年先のことなんてわかるわけ無いだろ、、
この世にいるかどうかさえわからないのに、、、
と心のなかで思ったのである、、、
若者には5年先は確実に来るものなかもしれないけれども、
こちとら、そんな覚悟で生きてないから、、、
また、いつかどこかで会えたらな、、、
ぼくはそんなふうに思いながら、、しかし、開放された喜びで、、、
ウキウキした気分になっていたのであった、、、


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