黄色の街、名古屋

夕方、自転車で帰宅途中、
ちょっと寄り道でもしていくか、と思って、
名古屋の桜通りを名古屋駅方面へ、

そろそろ銀杏が黄色に色づいてきたかなあ、
枝を無残に切られてしまったから、
かつてのような圧倒的な黄色の世界ではないにしろ、
ちょっとは戻ってきて、きれいな黄色が見られるんじゃないか、
そう思ったからだ、、、

桜通りは自転車専用道路が整備されているので、
まあまあ走りやすい、

それにしても急に冬になったなあ
日が落ちるとずいぶんと冷える、、

もうそろそろ銀杏並木の場所が近づいてきた、
最後は歩道橋を渡らないといけなくて、
自転車から降りて階段を登って降りて、、
目の前に現れた銀杏の木は、、
まだ黄色には色づいていなかった、、、
しかも、坊主にした髪が
ちょろっと生えているような感じで、
大人な世界ではなく、ちびっこな世界である、

まだ駄目かあ、、

ま、しょうがないな、

これまで、冬がやって来るなあと鮮明に実感したのは、
帯広の大学生時代だ、
確か11月の初めころだったと思う、
チラチラと雪が舞ってきた、
ぼくは帯広駅前あたりを歩いていた、、
あー、、、、これからまた長い冬が始まるんだなあ、
と、なんか心がしんみりとした、、、
でも、それは決して嫌な気分じゃなかったんだ、、

名古屋の場合は、そんなしんみりした気持ちになることは
あまりない、
なぜだろう、よくわからないけど、
帯広に比べれば、やはり過酷さは少ないからかな、、、

それよりも、名古屋の場合は、
この時期の黄色の景色が心を躍らせる、
名古屋は黄色の街なんだ、とさえ思う、

黄色の世界のなかを
自転車でスーッと走っていると、
幸せな気分になる、

この街で生まれ育ったからかもしれないけれども、
そんな幸せな気分になれる
黄色の世界に出会ったことはほかにない、

いろいろあるけど、
ぼくは、これからも、
この街で生きていくんだろうなあ、、、
ま、残り短いけど、、、

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