とりあえず集まってほしいんだけれども、と浅井さんは言った、、
ぼくはべつに役員でもないから、あまり意見を言うのもなんだし、、と答えると、、、
いや、提案してもらったんだし、意見を言ってもらわないと困るから、と、さらに浅井さんは言った、、
うーん、まあ、しょうがないですね、、、わかりました、、、、
という感じで週末の夜、町内会長の浅井さんの自宅に浅井さんを含めて4人が集まった、、、
会長の浅井さん、副会長のKさん、氏子代表のTさん、それになんの役職でもないぼくである、、
そもそも、どうしてぼくがその場にいるかというと、
組長(町内のブロックごとに回覧板を回す役割の人で、15名ほどいる、、輪番制だから数年に1回必ずまわってくる)の最後の集まりのとき、、
どうしても次期町内会長が決まらないから、みなさん、なにか良い案はありませんか?
という浅井さんの呼びかけに対して、
集まった組長の方々が、まあなあ、若い人じゃ無理でしょ、でも、やりたい人もいないしなあ、、、
もう結局輪番制にするしかないんじゃないか、などなど意見が出たのだが、
なかなか決め手のとなる案がなくて、ぼくが、じゃあ組長の中から会長を選出すればいいんじゃないですか?
と、ついつい口が滑ったことにはじまるのであった、、、
ああ、それはいいかもね、という話の流れになって、
とりあえずそれでいきましょう、その旨を回覧板でまわしますので、、、となり、
次期町内会長はこういう感じで、次の組長の中から決めますと町内に回覧したのであった、、
その後、それに対する反対意見もなく、ただ、無関心なだけだと思うけれども、
どっちにしても、少なくとも役員の人たちは、もうこれで行くぞという雰囲気になっているのであった、、
ただ、組長の中から町内会長を選出するといっても、どうやって選出するのか、が問題なのであった、
集まった組長に話し合いで決めてもらうといっても、自然に決まるわけないのである、、
そこで、どうやって決めてもうらうのかを話し合おうとなって、冒頭のメンバーとともに、
会長の浅井さん宅にぼくも呼ばれたのである、、
とにかく誰も町内会長なんてやりたくないのである、、
やりたくないのに無理やりやらせようとするのだから、、もうこれはなかなか決まらないのも無理はないのである、、
たぶん会長を決めるとなると、組長の集まりに欠席する方も出てくるが、、
欠席した本人が会長に決まることもあるということを、事前に告知し、
委任状を書いてもらう必要があるかも、とか、
最終的にはくじ引きで決めるしかない、とか、
ぼくを含めて役員のみんなは、もう何が何でも決めてしまおうという心づもりなのである、
でも、こうまでして会長って決めないといけないものなのかどうか、、、
そもそも町内会なんてものが必要なのだろうか、
メリット、デメリットとか、そんなことを考えると、もう必要ないんじゃないのかと思えるのだった、、、
別に町内会に入っていないくても、とくに困るようなことはないような気がする、、
副会長のKさんが、こんな事を言い始めた、、
ぼくはね、なんでこんなにも会長を選ぶのに苦労するのかと考えたら、
ようするに町内の人たちの関係が希薄だからだと思うんです、、、
もっと子どもたちのつながりが持てるように
子ども会を復活させることを考えてもいいんじゃないかなあ、、、
そうすればお母さんやお父さんの関係も深まっていくんじゃないかなあ、、、、
町内会の子ども会は、とっくの昔に消滅していたのだった、、、
それを復活させるって、、、またややこしいことを言い出すなあ、、、
それに対して、お母さんでもある氏子代表のTさんが、
いや、子ども会の復活は無理だと思う、今は塾とか習い事に通っている子が多いから、
子ども会なんて無理だと思う、そんなことに関わる時間がない家庭が多いと思う、
じゃあ、お祭りとか、一時的なものを開催すればいいんじゃないですか、、
とまた、ぼくが余計なことを口走ってしまったものだから、
ものごとはさらにややこしい方向へ流れていくのであった、、、
しろ太、おまえはどう思う?
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